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by choimaji
某国立大学・阿部研究室のブログ。ビジネスのコミュニケーションのことを、週1回ぐらい書きます。
政治の世界も大抜擢が必要だ。
 東国原知事の国政登用、あまり評判が良くないようですが(世論調査では「反対」が半数以上)、私は、「賛成」です。

 なぜなら、下の記事に書いたように、現在は「閉塞の時代」です。この閉塞を打ち破るのは、大抜擢しかあり得ないからです。

 躍進の時代を終えて社会が段々安定してくると、日本のようなタテ社会では、徐々に、敵が少ない無難な人物が出世していく傾向があります。さらにこの傾向が酷くなると、無難というより凡庸な人物が重要な職に登用されることがあります。

 かつての日本が第二次世界大戦にズルズルと没入していく過程にも、このように石原莞爾のような異端的天才を排して、東条英機のような凡庸な秀才を登用していくという事実がありました。これは、閉塞・混乱時代のタテ社会における象徴的人事と言えます。

 話を戻しましょう。

 東国原氏は、「宮崎のセールスマン」としての能力は置いて、確かに国政政治家としての能力が高いかと言えば、多分それほどは高くないと思います。しかし、一つは「地位が人を作る」という点があります。戦後、財閥系の企業の重役の多くが追放されたとき、中堅・若手の者が重役として抜擢されました。彼らは、最初は戸惑いもあったかもしれませんが、気概を持って、かつての年老いた重役以上の活躍をしたように思えます。

 また、元お笑い芸人で、政治家としては、ぽっと出の人が、もし地方分権担当大臣にでもなれば、そのことが多くの人に勇気を与えて、「俺も俺も」と言う人が出てくるでしょう。これは、「閉塞の時代」に活気を与える出来事です。

 まぁ、万一東国原氏のおかげで自民党が政権維持をしたなんていうことになると、「日本の掃除」が進まないので、一長一短(賛成でも反対でもない立場)かもしれません。

by choimaji | 2009-07-15 14:57 | 私見